一般社団法人 大分学研究会

大分の魅力を多面的に明らかにして県内各地の観光・地域振興に資することを目的にしています

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2016年

「第4回しんけん大分学検定」「しんけん大分学検定第2回こども検定」が開催されました








2016年11月3日(木曜日・文化の日)に

「第4回しんけん大分学検定」と「しんけん大分学検定第2回こども検定」が行われました。

第4回ともなると、常連さんの顔もちらほら、今年はどんな問題が出てくるのかと、検定前は常連さんも初めての方も思い思いのテキストを持参して

おさらいに余念がありませんでした。

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検定の始まりは「五感を使った問題」にチャレンジ。

大分弁のヒヤリングあり、ソフトドリンクやアルコールの飲み比べありで、最初に解く問題としては緊張感もあってなかなか難しかったのでは?

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こども検定は前回よりも参加者が多くて、関心の高さがうかがえます。

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検定に参加されたみなさん、お疲れ様でした!

参加されなかった方は是非来年チャレンジしてみませんか?

あなたの知らない大分県がまだまだありますよ。

来年ここにいるのはあなたかも?!

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今回の検定の結果は出ました。

次回大分学研究会例会で表彰式が行われます。

表彰者の皆さんを祝福すると同時に、受験された皆様の健闘を称えたいと思います。

当日多数のご参加お待ちしております。

 

大分学研究会創立5周年記念 第31回例会・交流会が開催されました

第31回例会を7月23日(土)大分市竹町わざわざビル4階「To-tA」で開催しました。

今回は大分学研究会が創立5周年の記念例会でした。

テーマを「おんせん県おおおいたの復活、風評被害に負けるな!」として、

県内各地域から夏の観光シーズンに向けた意気込みを6名の方から意見発表していただきました。

会員等72名(例会のみ参加4名を含む)が出席されました。最年少は17歳の高校生でした。
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桑野和泉副会長(由布院温泉観光協会会長)より、「地震で由布院の町から人が消えた」大きな打撃を受けながらも、地域つくりを観光の原点とし、復興に向けて地域のつながりを見直す活動を発表。

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三河明史会員(国東市長)より、六郷満山1,300年祭に向けての活動報告や神仏習合の地に加え日本人初のキリスト教聖地エルサレムを訪問した宣教師ペトロ・カスイ・岐部の出身地である国東市で宗教文化豊かな催しが企画されていることを発表。

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緒方肇会員(別府市観光協会 国内・海外観光客誘致部会長:別府・両築別邸)より、外国人観光客の誘客に向けた情報発信の継続的活動報告、地震による観光業の雇用問題といった経営危機をどう乗り越えていくかの意見発表。

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工藤隆浩会員(竹田市商工観光課長:首藤勝次市長代理)より、震災ボランティアの受け入れと観光業の再開を並行して行い、人のつながりをテーマにした復興に向けての取り組みを通して観光業に携わる人たちの団結も固まったという嬉しい報告も。

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髙橋文子会員(佐伯市観光協会理事)より、地震の影響が無かった佐伯市においても風評被害を受けている状況。被害の大小を問わず、大分県民は被災された人たちと共にあり、復興の一助になりたいと心温まるご意見。

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三代吉彦会員(大分銀行)より、金融の立場から震災復興サポート活動を紹介。融資面に加え、大分銀行出張コンサートを由布院で行うといった、地域の賑わいをとり戻す内容も。

 

震災は様々な問題を浮き彫りにしたと同時に、復興に向けて地域の団結力が増したり、地域の原点を見直すといった希望につながる芽も息吹くことが分かった例会となりました。

 

続いて大分学研究会より

「おんせん県おおいた」復活応援スマホケース売上収益金及び会員からの寄付金の贈呈式を行いました。

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大分学研究会事務局長楢本譲司より、目録を大分県観光・地域振興課長阿部万寿夫課長に贈呈。

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例会のあとは交流会

自慢の逸品紹介

・大分の誇る「美味求真」の世界を堪能!

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各地の名産が名酒と共に一堂に並びました。ビールサーバーも待機。

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各テーブルには鱧しゃぶセットがセッティング!

 

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乾杯の前に恒例の会員紹介

 

 

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おまちかね乾杯の音頭はこの度日本銀行大分支店長としてここ大分に着任されたばかりの濱田秀夫様が

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鱧料理の真骨頂である骨切り実演と鱧の魅力について合澤康就会員(澤家主人)が

包丁を入れるとゴリゴリと大きな音を立てていたのに、口にすると全く邪魔にならない口当たり さすが!

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美味しい料理とお酒があれば皆さん笑顔に

震災に負けず、大分が復興するには十分な魅力が揃っています。

大分を愛する人たちがつながり、一つになれば鬼に金棒といった感じでしょうか。

今回の交流会には、国東市、竹田市、三和酒類㈱、豊後大野市、角山酒店㈱、サッポロビール大分営業所、愛の里工房、ヤマロ渡邉及び新大分土地㈱、㈱まるひで、割烹澤家の皆さまのご協賛・ご協力をいただきました。

お礼を申し上げます。

 

大分学研究会第30回例会が開催されました

大分学研究会第30回例会が平成28年5月28日(土)大分県立図書館視聴覚室ホールにて行われました。

今回の例会テーマ「地域資源の保全活動を通じた”持続可能な地域づくり”を考える」のもと

基調発表を「世界発信の仕組み”祖母傾ユネスコエコパーク”登録をめざして」とし、

杉浦嘉雄会員(日本文理大学教授、祖母傾ユネスコエコパーク推進協議会会長)より

ユネスコエコパーク登録の意義や登録に向けての取り組みを生物多様性のお話も交えて発表がありました。

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世界自然遺産とユネスコエコパークの違いとは?

対象エリアの「自然」の保護・保全に努めるのが世界自然遺産であるのに対して、

ユネスコエコパークは生物圏保存地域を地球上に確保する、そして「自然」とそこに住む「人」との共生を目的とするところに大きな違いがあるそうです。

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祖母傾山系は尖峰や渓谷が多く、原生的な自然が残っており、希少性の高い動植物が特徴で、自然を敬う文化が継承されている地域であることから、

この祖母傾山系も登録を目指して地元の方、特に小学校の授業の一環で取り組みをはじめ、親世代、おじいちゃんおばあちゃん世代を通じて積極的に活動されているとのことでした。

 

関連発表は「野鳥たちと神崎海岸(大分市)の持続可能な地域づくり」と題して

中村茂会員より礫岸が特徴の神崎海岸での野鳥調査の取り組みや、ウミガメの産卵場所となっている海岸での地域住民による取り組みを紹介してくださいました。

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渡り鳥の飛来ルートに位置するここの海岸で野鳥を観察するのもいいですね。

そして、ウミガメまつりやキャンドルナイト、バーベキューガーデン、海水浴、

楽しんだ後は後片付けやお掃除も忘れずに。

持続可能な地域づくりはそんな心がけから始まるのではないでしょうか。

 

 

 

 

第22回おおいた魅力体験ツアーが開催されました

 平成28年5月15日に「第22回おおいた魅力体験ツアー」が開催されました。今回は「姫島にアサギマダラを訪ねて」というテーマで姫島村を訪れました。

 姫島村は国東半島の東に位置する人口約2000人の島で、「姫島七不思議」や「ジオパーク」、そして今回のテーマである「アサギマダラ」など様々な魅力があふれる場所です。今回は、大分県庁の恒賀健太郎会員のご案内のもと姫島の魅力を堪能するツアーとなりました。

 国東半島の伊美港よりフェリーに乗船し、いざ姫島を目指します。天気にも恵まれ、潮風が気持ちよかったです。

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 島に到着後、「アサギマダラ」の休息地である「みつけ海岸」に向かいました。「アサギマダラ」は過ごしやすい環境を求めて、季節ごとに約2000kmを旅する渡り蝶です。蝶の羽に捕獲した場所と日付を記載して放ち、別の場所で再捕獲することで、生態を把握する「マーキング」と呼ばれる調査により、北は北海道や樺太、南は鹿児島の奄美大島や台湾まで、移動をしていることが分かっています。姫島はその旅の休息地として、5・6月頃と10・11月頃の年2回多くのアサギマダラが飛来します。しかも、5・6月頃は、海岸沿いに植生する「スナビキソウ」、10・11月頃は山中に植生する「フジバカマ」にと季節により違う植物の蜜を吸う習性があります。今回は、みつけ海岸に植生する「スナビキソウ」に集まったアサギマダラを鑑賞しました。「スナビキソウ」は毒性をもつ植物で、生殖活動のためアサギマダラは毒性があるスナビキソウの蜜を吸うそうです。ちなみに「マダラ」とは「毒」を表す言葉だそうです。また、姫島が「スナビキソウ」の植生の日本の南端に位置するため、多くのアサギマダラが姫島に飛来するのではないかと考えられています。

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 みつけ海岸から「姫島七不思議」のひとつ、満潮時でも海に沈まない「浮洲」も見ることができました。

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 バスで移動しながら、車中より「姫島七不思議」の「逆柳」と「かねつけ石」を見学しつつ、同じ七不思議のひとつ「拍子水」温泉に到着しました。「拍子水」は、かつて姫島の由来ともされるお姫様「比女語曽の神」がお歯黒をつけた後、口をゆすぐ水がなかったので、手拍子を打って祈ったところ、岩の間から水が湧いてきたとされています。湧き上がっている「拍子水」は24.9℃の炭酸泉で、飲用することができます。

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 「拍子水」のすぐそばの崖には、姫島の特徴である縞模様の岩壁があり、見学することができます。溶岩が固まり岩になる際に、粘性が強いとこのような縞模様が形成されるそうです。

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 拍子水を出発し、海岸沿いを移動すると姫島の地層が分かる「大海のコンボリュートラミナ」に到着しました。この層内褶曲は、火山活動や地震等による振動で、上下の硬い地層に挟まれた軟弱な堆積物中の水が液状化現象により排出され、地層内部の構造が複雑に変形してできたと考えられています。また、地震で生じた断層なども確認さることができ、姫島の「島」の成り立ちを感じることができました。

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 露出した地層をを見学しながら徒歩で移動すると「鷹の巣」と呼ばれるボコボコと穴の空いた「海蝕崖」に到着しました。雨水や海の波などで浸蝕されてできた崖面で、現在この穴に「ハヤブサ」が巣をつくってるとのことで、皆でハヤブサを探しましたが、残念ながら発見することができませんでした。しかし、鳴き声は聞くことができ、ハヤブサの存在を感じることができました。

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 バスで移動し、昼食会場の「ロッジ姫島」さんに到着しました。昼食は姫島の特産品の「車エビ」御膳。車エビのしゃぶしゃぶをはじめ、エビフライや塩焼きなど車エビづくしの豪華な昼食となりました。また、姫島村村長 藤本昭夫村長より「地だこ」の差し入れをご提供いただき、ゆでだこを堪能しました。

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 昼食後は、観音崎火口跡とその先にある姫島七不思議のひとつ「仙人堂」がある観音崎を目指し、トレッキングをおこないました。観音崎火口跡はもともと火口だったところが現在では海に沈んでいる場所です。また、この場所から奥の夫婦岩ごしに見える瀬戸内海は、幕末の下関戦争の際に、伊藤博文や勝海舟らが集結したイギリス・フランス・オランダ・アメリカの四か国連合艦隊を望んだ場所でもあります。ちなみに、夫婦岩には、現在猛禽類の「ミサゴ」が巣を作っており、ミサゴの家族を見学することができました。

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 展望台を抜けると、馬頭観音像を祀る「仙人堂」がある観音崎に到着しました。この周辺は、国の天然記念物に指定されいる姫島産の「黒曜石」が囲んでいます。かつて石器として使用されていた姫島産の「黒曜石」は、特徴として乳白色で中に「ガーネット(ザクロ石)」を含んでいるとのことで、黒曜石の中にあるガーネットを探しました。針の先ほどのガーネットの粒でしたが、見つけることができました。

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 最後に、自民党副総裁を務めた姫島村出身の西村英一先生の記念碑がある西村記念公園を訪ねました。記念碑の碑文は元総理大臣 田中角栄先生が描かれたもので、造立際には、クレーン2台で立てたとされる大変大きなものでした。

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 今回のツアーでは、姫島の自然と歴史を学ぶことでき、姫島の魅力を堪能しました。姫島村 藤本昭夫 村長をはじめ、ご案内いただいた恒賀健太郎会員ならびに、ご協力いただいた姫島村の皆様に心より御礼申し上げます。

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大分学第29回例会を開催しました

大分学研究会第29回例会が3月26日(土)大分県立図書館で開催されました。

基調発表は「広瀬淡窓と咸宜園教育」と題して

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咸宜園教育研究センターの深町浩一郎さんが

広瀬淡窓の生涯を通して功績をたどり、

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関連発表は「廣瀬淡窓独特の教育方針」と題して

国東高校双 国校教諭の田本政宏さんが

咸宜園で実践された広瀬淡窓の教育方針について

それぞれ発表していただきました。

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日本遺産「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」に

日田市にある咸宜園跡が認定されたのを機に、

私塾咸宜園と塾主広瀬淡窓について良く知ることが出来た例会となりました。

 

会員だよりでは

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二宮会員より大分へお越しになる外国人観光客へのおもてなし例について

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二村会員より4月から開催される「第4回おおいた花と緑のオープンガーデン」についてのご案内

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佐藤会員より「一橋大学移動講座in大分」のご案内

がありました。

 

第21回おおいた魅力体験ツアーが開催されました

 

2016年最初の「おおいた魅力体験ツアー」を2月28日の日曜日に開催されました。

今回は『竹田のキリシタン遺跡を訪ねて』というテーマのもと、竹田市南蛮文化振興室長の後藤氏を講師に、竹田市のキリシタン関連遺跡を巡り、最後には佐伯市宇目にあります「ルイサの墓」を訪れました。

当日は快晴で絶好のツアー日和でした。

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はじめに訪れたのは「原のキリシタン墓碑」。

長湯温泉の近くに所在するこちらの墓碑は現在県史跡の指定を受けており、

全国的にも珍しいT十字に「INRI」という文字が刻まれております。

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この墓碑は大友宗麟時代の直入の豪族であった「朽網氏」の墓石にとりつけられていたものと考えられております。

ルイス・フロイスの文献ではこの直入の地は豊後の中でも早い時期に教会が建てられており、宣教師たちにとって重要な地だったと考えられております。

その理由としましては「温泉」と、そこからとれる「硫黄」だったのではないかと言われております。

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こちらはバチカン駐日大使が大分県竹田市に来られた際に植樹された椿になります。

 

次に訪れたのは竹田市歴史資料館。こちらでは副市長の野田氏が出迎えてくださいました。

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こちらは資料館の外に飾られている「サンチャゴの鐘」のレプリカ。

このレプリカは実物の成分分析や3次元計測をおこない、

本物と同成分・同寸法で造られたもので、誰でも気軽に鐘をつけるようになっております。

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なお、本物に関しましては、現在資料館の中で展示されております。

こちらの「サンチャゴの鐘」、もともとは長崎県のありました「サンチャゴ病院の付属教会」に取り付けられていたものと考えられておりますが、

どういった経緯で竹田の地に来たのか、詳細についてはまだ謎の部分が多いようです。

 

続いては「竹田創生館」。こちらでは「聖ヤコブ像」や「山の神」、先程の「原のキリシタン墓碑」のレプリカが展示されております。

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これら4つはすべてレプリカなのですが、本物と見間違えるほど精巧に作られております。

右端にありますのが「聖人ヤコブ像」頭部のレプリカですが、

「ヤコブ」のスペイン語が「サンティアゴ(サンチャゴ)」になります。

 

 

当日は「岡藩城下町雛まつり」が開催されており、

中一面にひな人形が飾られておりました。

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竹田の風情ある街中を歩き、次の目的地である「洞窟礼拝堂」へ。

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こちらが「キリシタン礼拝堂」。

現在は周囲が開けておりますが、平成24年までは暗い森の中だったそうです。

現在は扉に鍵がかかっておらず、誰でも中に入って見学ができるようになっております。

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現在竹田市で洞窟礼拝堂と考えられている場所には

①五角形の入り口 ②左右どちらかに集会場のような大型の窟 ③綺麗な湧き水が出る

という3つの共通点があるそうで、バチカン駐日大使が来られた際は

特に「綺麗な湧き水が出る」という点を重要視されていたそうです。

 

続いてはバスに乗り、少し離れた「おたまや公園」へ。

こちらは岡藩主中川家の墓地がある公園になります。

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こちらの墓地内にあります石塔の笠の裏側には十字とダイヤがほられているようです。

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こちらの墓地内に謎の蒲鉾型の墓石が2つありますが、

誰のものなのか、なぜ藩主墓の敷地内にあるのかは不明のようです。

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他の藩主墓と異なり、蒲鉾型の石が使われております。

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お次は昼食で「食事処おおつ」さんへ。

IMG_8653 こちらは岡藩時代の大庄屋屋敷跡で、現在はその家系の方がお食事処を経営されております。

お屋敷のすぐ隣には宣教師が隠れ住み、火薬を製造していたと考えられる窟があります。

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右が居住、左がトイレになります。

左の窟の奥には下の写真のような穴があります。

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この穴を利用して、排せつ物から硝石、そして最初に書きました温泉の硫黄を材料に、火薬を製造していたと考えられております。

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宣教師たちが隠れ住んでいた窟を見学した後は、いよいよ昼食。

今回は山の幸満載の竹田ご膳をいただきました。

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こちらの「おおつ」さんの家にはご先祖様が使用した甲冑やなぎなた、刀、大筒の弾などが残っており、

現在の家の中に飾られております。

こちらの甲冑は朝鮮出兵、関ヶ原の戦い、大坂冬の陣の際に、

実際にご先祖様が身に着けられたものになります。

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昼食の後、最初に訪れたのは「鏡処刑所跡」です。

こちらは江戸時代に多くのキリシタンが処刑されたところで、

もとは3つの墓碑が建てられておりました。

しかし、洪水の際に左端の墓碑が流されてしまい、

現在はそのあとに見つかった墓碑の一部だけが現地に建てられております。

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IMG_8684  IMG_8691  こちらの墓碑のうち、右端にあります「南無妙法蓮華経」と書かれた墓碑の漢字が、

一部通常とは異なった彫り方がされております(華など)。

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このような彫り方が何故されたのか、何を意味するのか、現在もその真意は不明であります。

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お次は竹田市を飛び出し、最後の目的地、佐伯市宇目にあります「重岡のルイサの墓」へ。

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このような大きな1枚岩が使われている点など、この「ルイサ」という人物についてもまだまだ謎が残っております。

 

 

今回は竹田市から最後は佐伯市宇目のキリシタン遺跡を巡るツアーでした。

キリシタンの歴史につきましては「隠れキリシタン」という独特な文化のもと、

記録がほとんどない状況のため、まだまだ謎が多く残っております。

従来はキリシタン文化=長崎や熊本といったイメージが強い中で、

実は大分(豊後)もかなり盛んだったということを感じられるツアーでした。

大分学第28回例会を開催しました

第28回例会を1月23日(土)に大分県立図書館で開催され、会員を始め52名の方が参加されました。

「竹田のキリシタン文化を考える」をテーマに、竹田市南蛮文化振興室の後藤篤美会員が竹田に遺るキリシタン関連遺跡や遺物、特にサンチャゴの鐘、聖ヤコブ石像、ドン・パウロ「志賀親次」のほか、竹田のキリシタン文化を顕彰するための取組等について基調発表しました。続いて、松本達夫会員が「キリシタン大名黒田官兵衛と大友宗麟」、若杉孝宏会員が「フロイスが見た義統と志賀親次の確執」と題してそれぞれ関連発表を行ないました。

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また、今回は例会の最後に、昨年秋に実施した第1回辻野功文芸賞コンクールで最優秀賞を獲得した中学生部門の神田奈穂さんと高校生部門の本田雅奈さんがパワーポイントを使って作品を発表しました。発表後、審査員を務めた杉浦嘉雄会員と西澤千恵子会員から講評もあり、出席者から大いに賞賛を得ました。なお、この模様は、毎日新聞1月25日(月)付け朝刊と合同新聞1月27日付け夕刊で紹介されました。